バッタを倒しにアフリカへ (光文社新書) : 前野 ウルド 浩太郎【読書感想】

バッタ 本・映画

この本を読んで得たこと

  • 研究者としての生活
  • モーリタニアについての知識
  • 砂漠での生活
  • バッタ研究の最前線
  • 好きなこと・夢を追求することの大切さ

感想

かなり面白い。特殊な体験が詰まった本。

きっかけは忘れたけど、近所の図書館にあったので借りてみた。

アフリカから中東にかけて大量のバッタが飛んでいくというニュースが、2020年の大きな話題になっていた。

多分、その「サバクトビバッタ」を倒しに行くんだろうなと予想していた本。

著者は「前野ウルド浩太郎さん」という方。

ハーフなのかなと思ってたら秋田県出身の純日本人の方で、滞在先の 「モーリタニア」でウルドと言う名前をもらったようです。

この方は、子供の時に昆虫の生態に疑問を持っていて 、「ファーブル昆虫記」を読んだ時に答えが全て載っていて衝撃を受けたそう。

その時に思い描いた、「昆虫学者(特にバッタ)になるという夢」を叶える過程を書いた本だった。

昆虫学者の現実も詳細に書かれていて、大学院まで昆虫を研究しても就職先がない。

その辺り「ポスドク」と呼ばれる研究者についても詳細に書かれていて大変興味深い。

そして金銭的にも余裕がない中、バッタ被害の大きい夢のアフリカへ飛び立つ。

当初はアウトドアやキャンプも経験してない中で、無謀とも思われる飛び込みでのフィールドワーク。

そしてアフリカでの生活の詳細などが書かれていてすごく興味深い内容だった。

ほとんど知らなかったモーリタニアについても、国民性や日本との関係性など知ることができる。言語はフランス語がメインで、一夫多妻制や食生活、物価、流通品など。困っている人はとにかく助けると言う国民性が素敵。

この方のフフッとなるとても面白い言い回しが随所にあって、最後まで楽しく読むことができた。

よっぽど気さくでユーモアがある方なんだろうなと受け取れる。

なかなかうまくいかない研究の中で、金銭的な困難や対象のバッタに会えないなど、極限の苦労を重ねる中でも、「夢を貫き通す中での、人の支えや道が開ける」などためになる内容も満載。

夢を追い続けることの大切さも分かるし、世界の困難に対する最前線の挑戦も見れてすごく楽しい本だった。

京都大学総長の言葉には思わず涙が。。

バッタ
写真もカラー・白黒でたくさん。byバッタを倒しにアフリカへ

この方のTwitterをフォローして、今後の活躍に期待したい。

バッタ被害の「蝗害」がなくなることを願いながら。

著:前野 ウルド 浩太郎
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